細胞が分裂するときには、染色体の本数がいったん倍になり、分裂後の2つの細胞に等分に分配されます。けれども、分配がうまくいかず、さらにそうした細胞が残ってしまうことがあります。こうした後天的に生じた染色体レベルでの大きな変異のある細胞とそうでない細胞が身体のなかで混在している状態を「体細胞モザイク」と呼びます。とくに高齢者では体細胞モザイクがよく見られますが、これが健康にどう影響するのかはわかっていませんでした。
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研究成果のご紹介
2020 その他
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細胞が分裂するときには、染色体の本数がいったん倍になり、分裂後の2つの細胞に等分に分配されます。けれども、分配がうまくいかず、さらにそうした細胞が残ってしまうことがあります。こうした後天的に生じた染色体レベルでの大きな変異のある細胞とそうでない細胞が身体のなかで混在している状態を「体細胞モザイク」と呼びます。とくに高齢者では体細胞モザイクがよく見られますが、これが健康にどう影響するのかはわかっていませんでした。
2020 その他
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さまざまながんや2型糖尿病、脳梗塞、花粉症など、比較的患者さんの多い42の疾患について、約21万人の日本人データを使い、発症リスクを高める遺伝子の個人差を探しました。その結果、27疾患の発症に関連した320の遺伝的個人差を見つけ、そのうち25は、欧州系集団を中心としたこれまでの研究では見つかっていないものでした。
2020 その他
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世界3カ国の大規模バイオバンクで集めた合計約67万人分のデータを使って解析をし、現代人の寿命や健康寿命を短くする最大の要因は高血圧と肥満であることを突き止めました。ハーバード大学などの国際共同研究グループによる成果で、使ったのは日本のバイオバイク・ジャパン、英国のUKバイオバンク、フィンランドのフィンジェンのデータです。
2020 その他
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大阪大学、理化学研究所などの研究グループは、日本のさまざまな地域から集められた17万人分の大規模なゲノム情報を機械学習を使った方法で解析し、地域ごとのゲノムの多様性を視覚的にわかりやすく二次元座標に描き出す手法を開発しました。2つに大別できるグループのうち、琉球グループを再度、機械学習手法で分析したところ、さらに細かく分けられることもわかりました。このようなゲノムの多様さが、ゲノム情報にもとづいた病気のリスク予測にも影響を与えている可能性があることもわかりました。
2020 その他
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通常、ゲノムというと細胞の核にあるゲノムのことを指しますが、核の外にあるミトコンドリアという膜に包まれた細胞内の小器官にもDNAがあります。男性の精子にはミトコンドリアがほとんどないのでミトコンドリアDNAは母系遺伝をし、また核のDNAよりも頻繁に変化が生じることが知られています。このため、祖先集団からどう枝分かれをしたかといった進化系統の研究によく使われています。また、ミトコンドリアDNAのいくつかの遺伝子は疾患にかかわっていることも知られています。しかし、これまで日本人のミトコンドリアゲノムについて大規模な解析はあまりされていませんでした。
2020 その他
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日々どんな物を食べているのかは健康に大いに影響します。食習慣は、文化や宗教、気候といった環境要因の影響を受けますが、酒の強さなどは遺伝要因がかかわっていることも知られています。しかし、食習慣にかかわる遺伝要因の研究はあまり進んでいません。大阪大学、東京大学などの研究グループは、バイオバンク・ジャパンに登録されている日本人のデータを使い、ゲノム上で食習慣に関連する領域(遺伝子座)を突き止め、これらの遺伝子座が、さまざまな病気や血液検査などの値に対しても多彩な形で関連することを明らかにしました。