理化学研究所、愛知県がんセンターなどの研究グループは、バイオバンク・ジャパンが集めた悪性リンパ腫の患者さん2,066人、がんではない人の38,153人の血液からのDNAを解析しました。これは世界最大規模の解析研究になります。その結果、4つの遺伝子にある個人差が悪性リンパ腫の発症とかかわりが強いこと、特にある特定の悪性リンパ腫では、遺伝子のなかのたった1カ所の違いが発症の原因となる単一遺伝子疾患型である可能性が示されました。
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研究成果のご紹介
2022 がん
2022 がん
理化学研究所、愛知県がんセンターなどの研究グループは、バイオバンク・ジャパンが集めた悪性リンパ腫の患者さん2,066人、がんではない人の38,153人の血液からのDNAを解析しました。これは世界最大規模の解析研究になります。その結果、4つの遺伝子にある個人差が悪性リンパ腫の発症とかかわりが強いこと、特にある特定の悪性リンパ腫では、遺伝子のなかのたった1カ所の違いが発症の原因となる単一遺伝子疾患型である可能性が示されました。
2022 がん
2022 がん
大腸がんでは、患者さんの約20%に親族にも大腸がんや、ほかのがんの患者さんが見られ、遺伝性の強いがんであると考えられています。大腸がんと関連の強い遺伝子の病的バリアントをもつかどうかを調べる遺伝子検査はありますが、欧米系集団のデータを基にしているため、日本人のデータに基づいた解析が必要とされていました。
2022 がん
2022 がん
日本では年間3万人が腎がんを発症しています。そして、患者さんの約5%は遺伝性と考えられています。腎がん発症にかかわる遺伝子に関する研究は、これまで欧米のデータを使ったものがほとんどでした。理化学研究所、国立がん研究センターなどの研究グループは、バイオバンク・ジャパン(BBJ)、秋田大学、京都大学が集めた腎がん患者さん1,532人とBBJ に登録された腎がんの患者ではない5,996人のデータを解析しました。
2022 がん
2022 がん
がんは、遺伝と環境の両要因により発症すると考えられていますが、一部のがんはゲノム配列上のたった1カ所の配列の違いにより発症リスクが大きく上昇することが知られています。その原因遺伝子としてBRCA1・BRCA2の2つの遺伝子(BRCA1/2遺伝子)があり、これらの遺伝子に病的バリアントが存在すると、乳がんは約10倍、卵巣がんは数十倍ほど発症しやすくなります。