膵がんは、世界的に増えているがんの一つであり、早期に見つかっても5年生存率が低いという特徴があります。膵がん患者の約10%は、家族に同じ病気の人がいることが多く、その発症には遺伝が関係していることが知られています。また、乳がんや前立腺がんと同様に、膵がん患者の数%は、1つの病的バリアントが病気の原因になると考えられています。
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研究成果のご紹介
2020 がん
2020 がん
膵がんは、世界的に増えているがんの一つであり、早期に見つかっても5年生存率が低いという特徴があります。膵がん患者の約10%は、家族に同じ病気の人がいることが多く、その発症には遺伝が関係していることが知られています。また、乳がんや前立腺がんと同様に、膵がん患者の数%は、1つの病的バリアントが病気の原因になると考えられています。
2020 骨・結合組織
2020 骨・結合組織
関節リウマチは、全身に炎症が広がり、進行すると関節が破壊される病気です。この病気によく見られる合併症の一つに、間質性肺炎があります。間質性肺炎は、肺の組織が炎症や損傷を受けることで起こり、その結果、肺が固くなり、体の中に酸素を取り込みにくくなる病気です。
2020 その他
2020 その他
細胞が分裂するときには、染色体の本数がいったん倍になり、分裂後の2つの細胞に等分に分配されます。けれども、分配がうまくいかず、さらにそうした細胞が残ってしまうことがあります。こうした後天的に生じた染色体レベルでの大きな変異のある細胞とそうでない細胞が身体のなかで混在している状態を「体細胞モザイク」と呼びます。とくに高齢者では体細胞モザイクがよく見られますが、これが健康にどう影響するのかはわかっていませんでした。
2020 その他
2020 その他
さまざまながんや2型糖尿病、脳梗塞、花粉症など、比較的患者さんの多い42の疾患について、約21万人の日本人データを使い、発症リスクを高める遺伝子の個人差を探しました。その結果、27疾患の発症に関連した320の遺伝的個人差を見つけ、そのうち25は、欧州系集団を中心としたこれまでの研究では見つかっていないものでした。
2020 内分泌代謝
2020 内分泌代謝
糖尿病は、血糖値が高くなることでさまざまな臓器にダメージを与え、脳卒中や心筋梗塞、腎不全、がんなど、多くの病気を引き起こしたり悪化させたりする深刻な病気です。糖尿病には自己免疫疾患である1型と、糖尿病患者の9割以上を占めるとされる2型があります。2型糖尿病は、集団によって遺伝的な要因や病気の進行の仕方が異なるといわれており、東アジア系集団は、欧州系集団に比べて、肥満でなくても2型糖尿病になりやすいことが知られています。
2020 心疾患・脳血管
2020 心疾患・脳血管
虚血性心疾患とは、動脈硬化や血栓によって心臓の血管が狭くなり、心臓に十分な酸素や栄養が届かなくなる状態です。このような状態で運動をしたり、ストレスを感じると、胸のあたりに痛みや圧迫感といった症状が現れることがあります。虚血性心疾患の発生率は集団によって異なり、日本では欧米に比べて低いことが知られています。この理由は、環境の違いだけでなく、遺伝も関係していると考えられます。
2020 その他
2020 その他
世界3カ国の大規模バイオバンクで集めた合計約67万人分のデータを使って解析をし、現代人の寿命や健康寿命を短くする最大の要因は高血圧と肥満であることを突き止めました。ハーバード大学などの国際共同研究グループによる成果で、使ったのは日本のバイオバイク・ジャパン、英国のUKバイオバンク、フィンランドのフィンジェンのデータです。
2020 がん
2020 がん
前立腺がんは、世界で2番目に多いがんで、特に遺伝の影響が強いがんとして知られています。原因となる遺伝子として、乳がんの原因遺伝子としても知られるBRCA1やBRCA2を含む8種類ほどが報告されています。今回、理化学研究所(理研)などの国際共同研究グループは、バイオバンク・ジャパンが集めた7,636人の前立腺がん患者と12,366人の対照群のDNAを使い、理研が独自に開発した方法で解析しました。
2020 その他
2020 その他
大阪大学、理化学研究所などの研究グループは、日本のさまざまな地域から集められた17万人分の大規模なゲノム情報を機械学習を使った方法で解析し、地域ごとのゲノムの多様性を視覚的にわかりやすく二次元座標に描き出す手法を開発しました。2つに大別できるグループのうち、琉球グループを再度、機械学習手法で分析したところ、さらに細かく分けられることもわかりました。このようなゲノムの多様さが、ゲノム情報にもとづいた病気のリスク予測にも影響を与えている可能性があることもわかりました。
2020 その他
2020 その他
通常、ゲノムというと細胞の核にあるゲノムのことを指しますが、核の外にあるミトコンドリアという膜に包まれた細胞内の小器官にもDNAがあります。男性の精子にはミトコンドリアがほとんどないのでミトコンドリアDNAは母系遺伝をし、また核のDNAよりも頻繁に変化が生じることが知られています。このため、祖先集団からどう枝分かれをしたかといった進化系統の研究によく使われています。また、ミトコンドリアDNAのいくつかの遺伝子は疾患にかかわっていることも知られています。しかし、これまで日本人のミトコンドリアゲノムについて大規模な解析はあまりされていませんでした。
2020 その他
2020 その他
日々どんな物を食べているのかは健康に大いに影響します。食習慣は、文化や宗教、気候といった環境要因の影響を受けますが、酒の強さなどは遺伝要因がかかわっていることも知られています。しかし、食習慣にかかわる遺伝要因の研究はあまり進んでいません。大阪大学、東京大学などの研究グループは、バイオバンク・ジャパンに登録されている日本人のデータを使い、ゲノム上で食習慣に関連する領域(遺伝子座)を突き止め、これらの遺伝子座が、さまざまな病気や血液検査などの値に対しても多彩な形で関連することを明らかにしました。