消化性潰瘍は、胃酸によって消化管が傷つく病気で、主に胃にできる「胃潰瘍」と、十二指腸にできる「十二指腸潰瘍」があります。疫学研究では、日本で消化性潰瘍の有病率が高いと報告されています。発症には生活習慣や胃にすみつくピロリ菌の感染が関わることは知られていますが、遺伝的な要因はまだ十分に分かっていません。
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研究成果のご紹介
2023 消化器
2023 消化器
消化性潰瘍は、胃酸によって消化管が傷つく病気で、主に胃にできる「胃潰瘍」と、十二指腸にできる「十二指腸潰瘍」があります。疫学研究では、日本で消化性潰瘍の有病率が高いと報告されています。発症には生活習慣や胃にすみつくピロリ菌の感染が関わることは知られていますが、遺伝的な要因はまだ十分に分かっていません。
2023 骨・結合組織
2023 骨・結合組織
自己免疫疾患には多くの種類があり、いずれもたくさんの種類の免疫細胞が関係していて、それぞれが複雑に働いていることがわかっています。また、同じ自己免疫疾患と診断された患者さんでも、病気の仕組みや免疫細胞の働きが人によって違うことがあります。そのため、一つの決まった治療法では、すべての患者さんに効果的でないという問題がありました。
2023 がん
2023 がん
肺腺がんは日本人の肺がんの中で最も発症頻度が高く、またその死亡率も全がん種の中で最も高い疾患です。一般的に肺がんは喫煙などの環境要因が発がんに強く関連することが知られています。しかし肺腺がんでは、全患者の約半数が非喫煙者で、特に女性や若年層で喫煙と関係なく発症するケースが比較的多いことが報告されています。また日本人の肺腺がん患者の約半数がEGFR遺伝子に変異を持つ(欧米系では10%程度)など、日本人の肺腺がん発症リスクに遺伝的な要因が関わることが明らかになってきています。
2023 がん
2023 がん
がんになるリスクは遺伝要因と環境要因に分けられますが、前立腺がんは、さまざまながんの中でも遺伝要因がかかわる割合が最も大きいことが知られています。理化学研究所、静岡県立病院などの研究グループは、前立腺がんの遺伝要因として、男性ホルモンのアンドロゲンが遺伝子のスイッチを入れるときにかかわる領域が大きく関与していること、また発症前でも、将来的な前立腺がんによる死亡リスクを予測することに、ポリジェニックリスクスコアという指数が役立つことを明らかにしました。
2023 心疾患・脳血管
2023 心疾患・脳血管
高血圧の中でも、作用の異なる3剤の降圧剤を適切に使用しても、目標血圧まで下がらない症例は治療抵抗性高血圧と言われ、脳卒中や心筋梗塞、腎不全などの合併症のリスクが高くなることが知られています。日本大学、理化学研究所などの研究グループは、治療抵抗性高血圧のメカニズムを明らかにするため、バイオバンク・ジャパンの研究参加者から、連続して1年以上同じカテゴリーの降圧剤を処方されている患者を抽出し、さらに単剤処方の群、3剤以上処方されている群を抽出し、ゲノムワイド関連解析を行いました。
2023 骨・結合組織
2023 骨・結合組織
背骨のすぐ後ろを走る靱帯が骨化して、その後ろにある脊髄や神経を圧迫してしまう脊柱後縦靭帯骨化症(OPLL)という難病があります。日本人をはじめとする東アジア系集団に多いことや50歳前後での発症が多いことが知られていますが、なぜ骨化が起きるのかはわかっていません。手足のしびれや痛み、運動障害・感覚障害などの症状が重い例では、手術で神経の圧迫を取り除きますが、根本的な治療法はなく、予防法も確立していません。
2023 腎・尿路系
2023 腎・尿路系
ひんぱんにトイレに行きたい、尿意を我慢できない──こうした悩みをもつ中高年の女性は少なくありません。その多くは下腹部の筋肉を意識した筋トレなどで良くなったりしますが、なかには膀胱や尿道に強い痛みがあったり、膀胱内の粘膜にただれのような異常が生じることがあります。
2023 骨・結合組織
2023 骨・結合組織
背骨が大きく曲がってしまう「側弯症」には原因や発症の時期によっていくつかのタイプがありますが、もっとも多く見られるのは10歳以降のおもに女の子に見られる「思春期特発性側弯症」です。ここでの特発性とは、原因が特定できないという意味です。身体の成長に合わせて症状が進み、ひどい場合には腰痛や背中の痛みのほかに、肺が圧迫されることで呼吸障害になることもあります。
2023 がん
2023 がん
肺がんは、部位別に見たがんによる死亡数が第1位で、日本では年間に約76,000人が亡くなっています。肺がんの中でも肺腺がんは、肺がん全体の半数程度と最も発症頻度が高く、増加傾向にあります。しかし、肺腺がんは肺がんの危険因子である喫煙との関連が比較的弱く、肺腺がんの患者の約半数は非喫煙者です。
2023 内分泌代謝
2023 内分泌代謝
高血圧の原因疾患の一つで、高血圧全体の約10%を占めるとされる原発性アルドステロン症という病気があります。原発性アルドステロン症による高血圧は、治療が難しいことが多く、脳卒中や心血管疾患、慢性腎臓病などを合併する場合があります。
2023 がん
2023 がん
ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)感染は、胃がんの原因として広く知られています。胃がんの原因には、ピロリ菌感染による環境要因のほかに、遺伝要因も知られていますが、遺伝要因と環境要因を大規模に統合した胃がんのリスクに関する研究はこれまで行われていませんでした。
2023 婦人科系
2023 婦人科系
本来は子宮の内側表面にある子宮内膜が子宮の外にあることで生じる疾患を子宮内膜症といいます。下腹部に痛みが生じ、不妊症の原因にもなります。発生の原因はわかっていませんが、50%ほどは遺伝要因と推測され、生殖年齢の女性の5~10%に発生すると言われています。
2023 がん
2023 がん
理化学研究所、北海道大学などの研究グループによる、バイオバンク・ジャパンと北海道大学病院で集められた胆道がん患者さんの試料を使った研究から、胆道がんの発症リスクを高めるような遺伝子の変化が複数、見つかりました。見つかった変化の多くは、 DNAの傷を修復する仕組み(DNA修復機構)に関わる遺伝子のなかで起きており、 DNA修復機構がうまく働かないことが胆道がんの発生に関与していることがわかりました。
2023 心疾患・脳血管
2023 心疾患・脳血管
心臓は、心臓の細胞自身が発する電気信号によってリズミカルに大きく収縮することで血液を全身に送り出しています。心房細動は何らかの理由で拍動が速く細かくなり、十分に血液が送り出せなくなるうえ、血栓が生じやすくなり、脳梗塞や心不全の原因となっています。
2023 内分泌代謝
2023 内分泌代謝
2型糖尿病は日本でも世界でも患者数が多く、患者さんの2割は糖尿病網膜症を、3~4割は糖尿病腎症という合併症にかかります。最悪の場合、前者は失明につながり、後者は腎臓の機能低下に陥って人工透析が必要となります。どちらも生活の質に大きく影響するものの、自覚症状のないまま進行することが多く、早めに診断して治療を始めることが重要です。