飲酒行動(飲む習慣や量)は、遺伝の影響も受けています。すでにアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)という遺伝子の関連がわかっていましたが、別の遺伝子が組み合わさることで、本来はお酒に弱いのに飲むタイプになることや、食道がんのリスクが高まることが新たにわかりました。
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研究成果のご紹介
2024 がん その他
2024 がん その他
飲酒行動(飲む習慣や量)は、遺伝の影響も受けています。すでにアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)という遺伝子の関連がわかっていましたが、別の遺伝子が組み合わさることで、本来はお酒に弱いのに飲むタイプになることや、食道がんのリスクが高まることが新たにわかりました。
2023 がん
2023 がん
がんになるリスクは遺伝要因と環境要因に分けられますが、前立腺がんは、さまざまながんの中でも遺伝要因がかかわる割合が最も大きいことが知られています。理化学研究所、静岡県立病院などの研究グループは、前立腺がんの遺伝要因として、男性ホルモンのアンドロゲンが遺伝子のスイッチを入れるときにかかわる領域が大きく関与していること、また発症前でも、将来的な前立腺がんによる死亡リスクを予測することに、ポリジェニックリスクスコアという指数が役立つことを明らかにしました。
2023 がん
2023 がん
肺がんは、部位別に見たがんによる死亡数が第1位で、日本では年間に約76,000人が亡くなっています。肺がんの中でも肺腺がんは、肺がん全体の半数程度と最も発症頻度が高く、増加傾向にあります。しかし、肺腺がんは肺がんの危険因子である喫煙との関連が比較的弱く、肺腺がんの患者の約半数は非喫煙者です。
2023 がん
2023 がん
ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)感染は、胃がんの原因として広く知られています。胃がんの原因には、ピロリ菌感染による環境要因のほかに、遺伝要因も知られていますが、遺伝要因と環境要因を大規模に統合した胃がんのリスクに関する研究はこれまで行われていませんでした。
2023 がん
2023 がん
理化学研究所、北海道大学などの研究グループによる、バイオバンク・ジャパンと北海道大学病院で集められた胆道がん患者さんの試料を使った研究から、胆道がんの発症リスクを高めるような遺伝子の変化が複数、見つかりました。見つかった変化の多くは、 DNAの傷を修復する仕組み(DNA修復機構)に関わる遺伝子のなかで起きており、 DNA修復機構がうまく働かないことが胆道がんの発生に関与していることがわかりました。
2022 がん
2022 がん
理化学研究所、愛知県がんセンターなどの研究グループは、バイオバンク・ジャパンが集めた悪性リンパ腫の患者さん2,066人、がんではない人の38,153人の血液からのDNAを解析しました。これは世界最大規模の解析研究になります。その結果、4つの遺伝子にある個人差が悪性リンパ腫の発症とかかわりが強いこと、特にある特定の悪性リンパ腫では、遺伝子のなかのたった1カ所の違いが発症の原因となる単一遺伝子疾患型である可能性が示されました。
2022 がん
2022 がん
大腸がんでは、患者さんの約20%に親族にも大腸がんや、ほかのがんの患者さんが見られ、遺伝性の強いがんであると考えられています。大腸がんと関連の強い遺伝子の病的バリアントをもつかどうかを調べる遺伝子検査はありますが、欧米系集団のデータを基にしているため、日本人のデータに基づいた解析が必要とされていました。
2022 がん
2022 がん
日本では年間3万人が腎がんを発症しています。そして、患者さんの約5%は遺伝性と考えられています。腎がん発症にかかわる遺伝子に関する研究は、これまで欧米のデータを使ったものがほとんどでした。理化学研究所、国立がん研究センターなどの研究グループは、バイオバンク・ジャパン(BBJ)、秋田大学、京都大学が集めた腎がん患者さん1,532人とBBJ に登録された腎がんの患者ではない5,996人のデータを解析しました。
2022 がん
2022 がん
がんは、遺伝と環境の両要因により発症すると考えられていますが、一部のがんはゲノム配列上のたった1カ所の配列の違いにより発症リスクが大きく上昇することが知られています。その原因遺伝子としてBRCA1・BRCA2の2つの遺伝子(BRCA1/2遺伝子)があり、これらの遺伝子に病的バリアントが存在すると、乳がんは約10倍、卵巣がんは数十倍ほど発症しやすくなります。
2021 がん
2021 がん
血液のもととなる造血幹細胞に何らかの異変が生じ、それが正常な造血幹細胞よりも増えやすくなるために、異変のある血液細胞が多くなることがあります。「クローン性造血」と呼ばれる状態で、健康ではありますが血液がんに進行する確率が高い「前がん病変」の状態です。高齢者には比較的多く見られます。
2020 がん
2020 がん
膵がんは、世界的に増えているがんの一つであり、早期に見つかっても5年生存率が低いという特徴があります。膵がん患者の約10%は、家族に同じ病気の人がいることが多く、その発症には遺伝が関係していることが知られています。また、乳がんや前立腺がんと同様に、膵がん患者の数%は、1つの病的バリアントが病気の原因になると考えられています。
2020 がん
2020 がん
前立腺がんは、世界で2番目に多いがんで、特に遺伝の影響が強いがんとして知られています。原因となる遺伝子として、乳がんの原因遺伝子としても知られるBRCA1やBRCA2を含む8種類ほどが報告されています。今回、理化学研究所(理研)などの国際共同研究グループは、バイオバンク・ジャパンが集めた7,636人の前立腺がん患者と12,366人の対照群のDNAを使い、理研が独自に開発した方法で解析しました。